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岡山で車椅子ユーチューバーとまち歩き 「気軽に助け合える社会に」

主催ユニット「こんぺいとう」の黒住宗芳さん

主催ユニット「こんぺいとう」の黒住宗芳さん

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 「車椅子ユーチューバー」寺田ユースケさんによるイベント「HELPUSH(ヘルプッシュ)~車イス押してくれませんか?」が4月28日、岡山後楽園などで開かれる。

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 先天性の脳性まひで足に障がいのある寺田さんは、大学入学時から車椅子に乗るようになった。イギリスへ留学した際、日本では感じることのなかった、気軽に車椅子を押してくれる体験を通して、日本でも健常者と障がい者の橋渡しをしようと思い始めたという。主催ユニット「こんぺいとう」の黒住宗芳さんとは、イギリス留学時代に出会った。

 「HELPUSH」は、ヘルプとプッシュの造語。助けてと気軽に言えて、気軽に手助けすることを表した。日本に戻って来た寺田さんは、車椅子のお笑い芸人として活動し始める。テレビなどメディアで発信することで、身近になることを目指した。その後、東京歌舞伎町で車椅子ホストを務めた際、1対1で伝えていくことの大切さを感じ、2017年4月から全国47都道府県を回り、少しだけ車椅子を押してもらうユーチューブ配信を始めた。岡山県は35県目で、同企画としては初めて訪れる。これまで400組以上の人に車椅子を押してもらった。

 第1部は、14時に岡山後楽園(岡山市北区後楽園1)に集合し、参加者が順番に寺田さんの車椅子を押しまち歩きをする。鶴見橋を渡り、シンフォニーホールまでの約850メートルを、普段気付かないような道の段差などを感じながら歩く。岡山県社会福祉協議会の協力で車椅子に乗る体験も用意している。

 黒住さんは「車椅子の人は見掛けても、実際に押す経験をしたことがある人は少ない。車椅子を押すという経験をすることで、障がいにかかわらず困っている人に優しくなれる社会への一歩となってほしい」と話す。

 第2部は、15時30分からコクヨ山陽四国販売(岡山市北区磨屋町)でトークショーを行う。寺田さんのこれまでの活動や思いを話すほか、岡山市議会議員・森山幸治さんによる岡山での障がい者福祉に関するトークなどを予定する。昨年7月2日に岡山市でも配布が始まったヘルプマークについて説明する。参加料は1,000円(高校生以下無料)。

 「車椅子だけにかかわらず、妊婦さんや重い荷物を持っている方、外見から分からない障がいを持っている人もいる。全ての人にとって住みやすい街になるきっかけになるとうれしい」(黒住さん)とも。

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