岡山県瀬戸内市は、このたび国指定重要文化財「太刀 銘 信房作(たち めい のぶふささく)」の寄贈を受け、正式に所有者となりました。
本作、平安時代末期から鎌倉時代にかけて活躍した古備前派を代表する刀工・信房による作品で、細身で反りが高く優雅な姿を備えた名刀です。また、姫路酒井家(雅楽頭酒井家)に伝来した由緒ある太刀です。

太刀 銘 信房作(たち めい のぶふささく)
■寄贈の経緯
寄贈者は、これまで備前長船刀剣博物館の展示にも協力してきた個人の所有者で、「他の所蔵品を何度も貸し出すのも何かの縁」との思いから本作の寄贈を決断されました。令和7年10月に寄贈の申し出があり、令和8年5月末に文化庁から正式に所有権が市に移ったとする文化財指定書が届き、瀬戸内市へ正式に所有者が変更されました。同市が所有する国指定文化財の刀剣類は、戦国武将・上杉謙信の愛刀で知られる国宝「太刀 無銘 一文字(山鳥毛(さんちょうもう))」に次いで2口目。
■寄贈された刀について
【所有者変更】: 令和7年11月11日
【 種 別 】: 太刀
【 刃 長 】: 62.3cm
【 銘 】: 信房作
■瀬戸内市での展示予定
瀬戸内市では、本作を令和8年12月5日から令和9年2月14日まで備前長船刀剣博物館で開催予定の「令和8年度 冬季特別展」で本市所有後初公開する予定としており、本テーマ展では、本作を含む古備前の刀剣約15点をはじめ、計35点程度を展示する予定です。なお、本作は、昭和15年に開催された「紀元二千六百年奉祝 名宝日本刀展覧会」以降、公表された記録が確認されておらず、86年ぶりの公開となります。
備前長船刀剣博物館のホームページはこちら
備前長船刀剣博物館公式ホームページ
■市長コメント

岡山県瀬戸内市長 黒石 健太郎
このたびの寄贈は、国宝「太刀 無銘 一文字(山鳥毛)」の保存・公開をはじめ、備前長船刀剣博物館が長年積み重ねてきた文化財の適切な管理・活用への取り組みが評価され、信頼を寄せていただいた証であると受け止めています。大変光栄であり、寄贈者のご厚意に心より感謝申し上げます。今回寄贈いただいた重要文化財「太刀 銘 信房作」についても、その歴史的・文化的価値を広く知っていただけるよう、展示や調査研究、教育普及などに最大限活用し、備前刀をはじめとする日本刀文化の魅力発信をさらに強化してまいります。