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岡山で「2D仏像顔出し看板」作家の大ニシユキ展 10年を振り返る

「大日如来」に顔出しするニシユキさん

「大日如来」に顔出しするニシユキさん

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 「2D仏像顔出し看板」作家・ニシユキさんの個展「大ニシユキ展」が現在、「雑貨と喫茶ネイロ堂。」(岡山市北区番町2)で開かれている。

ニシユキさんの新旧の帝釈天

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 ニシユキさんは、段ボールに描いた仏像の顔部分に穴を開け、顔を出せる「2D仏像顔出し看板」を2013(平成25)年から制作してきた。同展では、ターニングポイントとなった32体の作品と年表を展示し、10年を振り返る。

 2001(平成13)年の商店街を使ったアートイベント「奉還町アート商店街」でスタッフを務めた時、作品を通して来場者を笑顔にしたいと思い制作活動を始めたという。当初は、相撲取りやオリジナルキャラクターなどの着ぐるみを制作し、尻相撲をするパフォーマンスを行っていた。

 世界遺産の「東寺」(京都市南区)の講堂に収められる21体の仏像で構成される通称・立体曼荼羅(まんだら)を見た時の衝撃を思い出し、自らが仏像になる面白さを楽しめる「2D仏像顔出し看板」を考案した。

 仏像が好きになったきっかけの帝釈天(たいしゃくてん)を描いた初期の作品は、線は荒いが情熱的で、折れ曲がった使用済みの段ボールを使っていた。現在では、精密な下描きを行い、顔や手を出す位置を調整するなど工夫を重ねてきたという。

 ニシユキさんは「立体曼荼羅の21体や十二神将など、10年で約50体の作品を作った。一番の大作は大日如来。仏像の背後にある光背には30以上のある小さな仏を別の段ボールで作り2.5Dの立体的な作品とした。一つ一つの細かなポーズの違いを観察して作ったため、制作に1週間以上かかった。100体を目指して制作を続ける」と話す。

 来場者は「2D仏像顔出し看板」を体験できるほか、15日はこれまでの活動を振り返るイベント「15日の夜。振り返り!大ニシユキ展」を行う。19時開始で、参加費は1,000円。会場ではほとけさまボールペン(1,500円)やアクリルキーホルダー(500円)、顔出し仏像はんこ(1,500円)、オリジナルご朱印帳(1,800円)などのグッズを販売する。

 開催時間は11時~19時。火曜定休。4月16日まで。

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