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岡山・牛窓で朝鮮通信使再現した行列 ユネスコ「世界の記憶」認定祝う

パレードを盛り上げるミリャン市の観光大使

パレードを盛り上げるミリャン市の観光大使

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 岡山県瀬戸内市の牛窓町公民館周辺で11月5日、江戸時代に朝鮮王朝が日本へ送った外交使節団「朝鮮通信使」の行列を再現したパレードなどを含む日韓交流イベント「瀬戸内牛窓国際交流フェスタ」が行われた。

ユネスコの「世界の記憶」登録を祝う看板を掲げてパレードに参加する様子

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 同イベントは江戸時代に同使節団が牛窓に寄港したことにちなんで開催。朝鮮王朝の国書を江戸幕府へ届ける同使節団は約500人で構成され、楽隊も同行して文化交流を行っていた。同使節団は釜山を出発して対馬を経由、瀬戸内海を航行中に牛窓に寄港し、大阪から淀川を上って京都から陸路で江戸へ向かっていたといわれる。

 同公民館から同使節団の宿泊場所となった本蓮寺までの約2キロの通りを、日韓の約180人が赤・黄など華やかな王朝衣装などを身につけて練り歩いた。朝鮮通信使の再現パレード、岡山朝鮮初中級学校の生徒による創作ダンス、韓国・密陽(ミリャン)地方の伝統打楽器で演奏する芸能「サムルノリ」などが披露された。同市と友好都市協定を結ぶミリャン市の中学生や観光大使らも参加した。

 同パレードに参加した高校3年の安広菜々子さんは「小学生の頃に東方神起や少女時代などを見て韓国に興味を持つようになった。韓国の友達と話せることも楽しみで、昨年から参加している」と話していた。

 同パレードでは「世界の記憶」登録を祝うプラカードを掲げる団体が見られた。同使節団について記した外交資料が10月末、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記録遺産(世界の記録)に認定されたことがきっかけ。同実行委員長の広畑周子さんは「本蓮寺に残された資料を含め、日韓の外交資料がユネスコの世界の記録として認定されたことを祝って盛り上がった。交流の歴史を未来につないでいきたい」と話していた。

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